オルニチンと肝臓
オルニチンと肝臓
オルニチンは、肝臓に良い成分で有名ですね。
主にオルニチンは、肝機能の改善、保護効果があります。
では、オルニチンがどのように作用して、肝臓に良い効果を与えているのでしょうか。
まずは、肝臓の働きを簡単にみてみましょう。
◆肝臓の働き
肝臓の主な働きは3つあります。
@肝臓の代謝機能
摂取した糖・たんぱく質・脂肪を体内で消化・吸収して貯蔵し、
必要なときにエネルギー源として供給します。
A肝臓の解毒機能
アルコールや薬、老廃物などの有害な物質を分解し、無毒化します。
B肝臓の胆汁生成機能
脂肪の消化吸収を助ける消化液である胆汁を生成します。
胆汁は、体内の老廃物を排出する働きもあります。
ちなみに、肝臓の働きが弱まると、以下のような症状が出てきます。
(肝臓が原因の症状の一例)
・倦怠感
・不眠
・食欲不振
・動悸
・発熱
・黄疸
・体重減少
・肝炎
・脂肪肝
・肝臓がん
◆オルニチンの肝臓への効果・効能
オルニチンの肝臓に対する効果・効能は以下のとおりになります。
@全体的な肝機能の向上
肝臓は、代謝、解毒、胆汁の生成など様々な働きをします。
しかし、肝臓は1つしかありません。
そのうえ、基本的な仕事量は個人差はありますが決まっています。
例えば、アルコールの分解に大半の仕事量を費やしていると、
それ以外の、栄養の代謝や胆汁の生成などの機能に負担がかかってしまいます。
それが、1日だけならばいいのですが、日常的に肝臓をハードに酷使すると、
その結果、肝臓自体に疲労が蓄積し、様々な悪影響がでてきます。
オルニチンを摂取することで、全体的に肝臓の働きを補助するので、
効率的に肝臓を使うことができ、肝臓自体の負担を減らしてくれます。
Aアンモニアの解毒を助ける
オルニチンは、肝臓でオルニチンサイクル(尿素回路)と呼ばれる
アンモニアの代謝回路で重要な効果・効能を発揮します。
アンモニアはタンパク質の代謝やハードな運動によって体内に発生します。
健康体であれば、肝細胞内にあるオルニチンサイクル(尿素回路)により、
アンモニアとオルニチンを反応させ、尿素へと分解します。
しかし、劇症肝炎や肝硬変、肝臓がんなどで肝臓の機能が低下している場合、
尿素が合成できず、アンモニアが血液中に増加します。
その結果、中枢神経がの障害により、手や指のふるえ、
言語不明確、視力減退などの脳症状がおき、ついには昏睡にいたります。
オルニチンは、オルニチンサイクル(尿素回路)を活発化させることによって、
人体に有害なアンモニアを、解毒する働きを効率化させることができます。
また、人体の活動エネルギーの元であるATPは、アンモニアによって産生が阻害されます。
オルニチンは、アンモニアを除去することで、
エネルギー産生を効率化させるため、日常的な疲労の回復を促進します。